「第37回台東薪能」開催のお知らせ

「第37回台東薪能」


台東区の伝統行事「台東薪能」を浅草寺にて開催!
下町・浅草の夜と漆黒の闇に炎が揺らめく幽玄な能舞台をお楽しみください。



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「第37回台東薪能」


 能は、舞踊と音楽を中心とした演劇の一つです。「地謡(コーラス隊)」と「囃子(笛や太鼓、大鼓、小鼓等の楽器隊)」の演奏と、登場人物の舞いに合わせて物語が進んでゆきます。このような形式は、ミュージカルやオペラに似ています。能の題材には、日本の古典文学をモチーフとしたものが多く、台詞も当時の表現方法のままです。
 劇中では、人物像を表すために、「能面」等の仮面を使用します。能面は、登場人物の主役や、物語の進行において重要な役者が付けるもので、老人、神仏、仙人、亡霊といった存在を表現する場合や、主役が若い女性や老女、少年を演じるときに使うこともあります。
 一方、狂言は庶民の目線に立った日常的なおかしみを切り取った喜劇(コメディ)が多いです。
 これら二つをあわせて「能楽」と呼び、能の公演では、同時に上演されるのが通常です。
 能楽は専用の「能舞台」で演能されます。主に、「本舞台」と、そこから揚幕(5色の幕)をつなぐ廊下のような役割の「橋掛かり」で構成されています。橋掛かりは、演者の登場・退場や劇中の舞台の一部としても用いられています。能舞台には、現代の劇場のように緞帳(舞台上と客席の仕切り幕)が存在しないため、登場時・退場時も含めて美しい所作が観賞できるところもみどころのひとつです。

 江戸幕府の庇護のもとにあった能楽は明治維新で大打撃を受けます。明治2年、徳川宗家とともに観世大夫も静岡に移りました。混乱のなか江戸に残って能楽を守った一人が初世梅若実です。慶應元年に厩橋の自宅に建てた小さな舞台が復興の拠点の一つになりました(のち篠山藩青山家の江戸中屋敷舞台を移築)。明治8年、上根岸にあった加賀前田家の屋敷に能舞台が作られました。後に染井に移築され長く親しまれます。現在は横浜能楽堂に移築されています。昭和11年、東京藝術大学に邦楽科が設置され能楽も教科の一つになりました。
 能楽と台東区とのこうした深い縁があって台東薪能は生まれました。薪能は、本来は春の季語にもなっている神事です。現在は主として、野外の仮設舞台で夜間に篝火を焚いて行われる能の公演を指します。〝火入れ式〟が大きな呼び物ですが、台東薪能では木遣りで火が運ばれるのが他にはない特色です。台東区民が育てて来た薪能を、末永くご支援ください。(文=児玉信 台東薪能パンフレットより)

◆能 高砂たかさご
 春まだ浅いころ、都見物を思い立った肥後一宮阿蘇神社の神主は、途中〝高砂の尾上おのえの松〞と歌に詠まれて名高い播州高砂の浦に立ち寄った。と、そこへ老夫婦が現れて一本の松の木陰を掃き清め、これこそ高砂の松と教える。やがて神主に問われるまま、老夫婦は海を隔てた高砂・住之江にある松を「相生あいおい」と呼ぶ謂れを語り、遠く離れていても心が通じあうことが夫婦和合の秘訣と語る。老夫婦は、実は高砂・住之江の松の化身であった―
 常に緑成す松の目出度さを説いて天下の長久を祈る、祝福の能です。
◆狂言 文山立ふみやまだち
 旅人を追って出た二人の山立(山賊)。ところが勘違いから獲物を逃がしてしまい、追剥にしくじったのはお前のせいだ、などと言い争いを始める。挙句は果たし合いの騒ぎになるが、この勇ましさ潔さを誰にも知られずに死ぬのは惜しいということになり、妻子に宛てて書置きをしたためることになった―
 女房や娘子供の泣きわめくさまを思い浮かべ、二人が仲直りするまでを面白く描きます。
◆能 鐵輪かなわ 早鼓之伝はやつづみのでん
 いつまでも一緒に暮らそうという約束を破って、夫は新しい妻を迎えた。捨てられた妻の嘆きは、やがて激しい怨みとなる。あの世に行ってからでは遅い、この世に生きているうちに鬼となって夫と女に復讐する―と誓い、呪詛神で名高い貴船に丑の刻詣をした。願いは聞き届けられる。鬼の姿となった妻は、夫と女の枕許に現れると女の黒髪を手に絡め、凄まじい後妻うわなりちを見せた―
 嫉妬深い神だという〝宇治の橋姫〞伝説を踏まえた物語です。
(文=児玉信 台東薪能パンフレットより)

日時 平成28年9月6日(火) 開場:午後5時/開演:午後5時45分
場所 金龍山浅草寺境内 住所:台東区浅草2-3-1
(雨天時:台東区立浅草公会堂 住所:台東区浅草1-38-6)
 雨天についてはこちら
演目
演目の解説   児玉 信
火入れ式 木遣り・まとい 新門鳶頭連中
高砂たかさご 観世 喜正
狂言 文山立ふみやまだち 山本泰太郎
鐵輪かなわ 早鼓之伝はやつづみのでん 坂 真太郎
入場料
全席指定
S席 5,000円 A席 4,000円
※未就学児のご入場はお断りいたします。
販売場所 平成28年7月13日(水)午前10時より発売!
  • チケットぴあ
     電話:0570-02-9999
     Pコード 451-768
     ※セブンイレブン、サークルK・サンクス、チケットぴあ店舗でもご購入いただけます。
     ※座席選択は、チケットぴあ店舗のみご利用頂けます。あらかじめご了承下さい。
  • 台東区立浅草公会堂
     住所:台東区浅草1-38-6
  • 台東区役所9階4番 文化振興課
     住所:台東区東上野4-5-6
     営業:平日午前9時から午後5時まで
  • 公益財団法人 台東区芸術文化財団
     住所:台東区下谷1-2-11
     営業:平日午前9時から午後5時まで
後援 台東区
協力 金龍山浅草寺浅草花やしき
協賛 すき焼き ちんや、どぜう 飯田屋、天麩羅 中清、株式会社 宮本卯之助商店
主催 公益財団法人 台東区芸術文化財団

テーマ 詳解!! 今年の見どころ
日時 平成28年7月29日(金)
   午後6時30分から午後8時30分まで(予定)
会場 台東区生涯学習センター3階 301研修室
講師 能楽師 坂真太郎
定員 80名 (申込多数の場合は抽選)
受講料 無料
応募締切 7月1日(金)必着
申込方法 往復はがきに「ワークショップ参加希望」と明記し、(1)〜(6)を記入のうえ下記申込先まで
(1)住所、(2)氏名、(3)年齢、(4)性別、(5)電話番号、(6)参加ご希望人数
申込先 〒110-0004
東京都台東区下谷1-2-11
公益財団法人 台東区芸術文化財団
「台東薪能 ワークショップ」担当 宛
問合せ 公益財団法人 台東区芸術文化財団 経営課事業係
   電話 03-5828-7591
   営業時間 平日午前9時から午後5時まで

対象 台東区に在住、在学の小中学生と保護者(1組2名まで)
招待者数 10組20名(申込多数の場合は抽選)
応募締切 7月1日(金)必着
申込方法 52円はがきに「台東薪能親子招待」と明記し、(1)から(5)を記入のうえ下記申込先まで
(1)住所、(2)電話番号、(3)氏名(親子とも)、(4)学校名、(5)学年
申込先 〒110-0004
東京都台東区下谷1-2-11
公益財団法人 台東区芸術文化財団
「台東薪能 親子招待」担当 宛
問合せ 公益財団法人 台東区芸術文化財団 経営課事業係
   電話 03-5828-7591
   営業時間 平日午前9時から午後5時まで

「第37回台東薪能」 会場案内

浅草寺

金龍山浅草寺境内台東区浅草2-3−1

アクセス
  • 東武スカイツリーライン:浅草駅より徒歩 約5分
  • 東京メトロ銀座線:浅草駅より徒歩 約5分
  • つくばエクスプレス:浅草駅より徒歩 約10分
  • 都営地下鉄浅草線:浅草駅A4出口より徒歩 約10分
  • 都営バス:浅草雷門より徒歩 約5分
  • 台東区循環バスめぐりん:二天門、浅草寺北より徒歩 約3分

●会場入口は浅草寺境内観光バス駐車場側となります。
※会場には駐車場がございません。お車は雷門地下駐車場等をご利用ください。(7時~23時 200円/30分)


  • 雨天の場合は台東区立浅草公会堂(台東区浅草1-38-6)にて行います。
  • 会場変更決定時に限り、午後3時30分より浅草公会堂にて、入場券に記載されたブロック・座席番号に対応した公会堂座席指定券を配布いたします。先着順の配布ではございませんのでご注意ください。
  • 途中降雨による中止の場合でも、能「高砂」終了後は払戻いたしかねますので、予めご了承ください。
  • 未就学児のご入場はお断りいたします。
  • 開演中の写真撮影及び録音・録画は固くお断りいたします。
  • 本公演は屋外での開催となりますので、十分な水分補給や帽子を着用する等の熱中症対策、虫よけスプレーの使用や長袖の衣服を着用する等の虫さされ対策ほか健康管理を各自で行っていただきますようお願い申し上げます。

浅草寺境内 座席図(全席指定)  ダウンロードはこちら(PDF)


会場座席図


雨天時会場:浅草公会堂(全席指定)ダウンロードはこちら(PDF)
      座席表ダウンロードはこちら(PDF)


雨天時会場座席図


【雨天時の浅草公会堂座席について】

  • S席の方は1階席、A席の方は2階・3階席に振替となります。
  • 会場変更決定時に限り、午後3時30分より浅草公会堂にて、入場券に記載されたブロック・座席番号に対応した公会堂座席指定券を配布いたします。先着順の配布ではございませんのでご注意ください。
  • 浅草寺境内の会場にて連番のお席でも、浅草公会堂では横並びにならない場合がございます。予めご了承ください。

【雨天時座席対応表】ダウンロードはこちら
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  • 第1回目(昭和55年)
    第1回目
    高砂
    狂言棒しばり
    船弁慶
  • 第2回目(昭和56年)
    第2回目
    橋弁慶
    狂言蚊相撲
    葵上
  • 第3回目(昭和57年)
    第3回目
    隅田川
    狂言蝸牛
    猩々乱
  • 第4回目(昭和58年)
    第4回目
    羽衣
    狂言二人大名
    安達原
  • 第5回目(昭和59年)
    第5回目
    鶴亀
    狂言末広
    鉄輪
  • 第6回目(昭和60年)
    第6回目
    百万
    狂言千鳥
    石橋
  • 第7回目(昭和61年)
    第7回目
    弱法師
    狂言寝音曲
    船弁慶
  • 第8回目(昭和62年)
    第8回目
    小袖曽我
    狂言萩大名
    殺生石
  • 第9回目(昭和63年)
    第9回目
    杜若
    狂言清水
    土蜘蛛
  • 第10回目(平成元年)
    第10回目

    狂言末広
    小鍛冶
  • 第11回目(平成2年)
    第11回目
    花月
    狂言狐塚
    葵上
  • 第12回目(平成3年)
    第12回目
    田村
    狂言悪太郎
    巻絹
  • 第13回目(平成4年)
    第13回目
    井筒
    狂言呼声
    菊慈童
  • 第14回目(平成5年)
    第14回目
    清経
    狂言神鳴
    葛城
  • 第15回目(平成6年)
    第15回目
    高砂
    狂言二人大名
    猩々乱
  • 第16回目(平成7年)
    第16回目
    熊野
    狂言萩大名
    鵜飼
  • 第17回目(平成8年)
    第17回目
    隅田川
    狂言水掛聟
  • 第18回目(平成9年)
    第18回目
    弱法師
    狂言蝸牛
    紅葉狩
  • 第19回目(平成10年)
    第19回目
    松風
    狂言伊文字
    殺生石
  • 第20回目(平成11年)
    第20回目
    鶴亀
    狂言福の神
    葵上
  • 第21回目(平成12年)
    第21回目
    巻絹
    狂言昆布売
    天鼓
  • 第22回目(平成13年)
    第22回目
    俊寛
    狂言貰聟
    杜若
  • 第23回目(平成14年)
    第23回目
    通小町
    狂言素袍落
    三輪
  • 第24回目(平成15年)
    第24回目
    経正
    狂言船渡聟
    安達原
  • 第25回目(平成16年)
    第25回目
    羽衣
    狂言二人袴
    猩々乱
  • 第26回目(平成17年)
    第26回目
    田村
    狂言樋の酒
    胡蝶
  • 第27回目(平成18年)
    第27回目
    養老
    狂言附子
    百萬
  • 第28回目(平成19年)
    第28回目
    清経
    狂言泣尼
    鵜飼
  • 第29回目(平成20年)
    第29回目
    東北
    狂言清水
    舎利
  • ※第30回目(平成21年)
    第30回目
    鶴亀
    狂言昆布売
    蝋燭能葵上
  • ※第31回目(平成22年)
    第31回目
    弱法師
    狂言地蔵舞
    紅葉狩
  • ※第32回目(平成23年)
    第32回目
    橋辨慶
    狂言土筆
    蝋燭能殺生石
  • ※第33回目(平成24年)
    第33回目
    巻絹
    狂言仏師
    蝋燭能船弁慶
  • ※第34回目(平成25年)
    第34回目
    小袖曽我
    狂言蚊相撲
    蝋燭能安達原
  • ※第35回目(平成26年)
    第35回目
    羽衣
    狂言蝸牛
    蝋燭能小鍛冶
  • ※第36回目(平成27年)
    第36回目
    菊慈童
    狂言鬼瓦

※第30回目〜第35回目は浅草公会堂にて台東薪能「台東蝋燭能」として上演




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