台東区立書道博物館企画展 | ![]() |
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中村不折コレクション 「センジモンってなぁに? -五書体にみる千字文のいろいろ-」 |
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平成23年 5月27日(金)〜8月31日(水) | |
千字文は、“天地玄黄、宇宙洪荒"ではじまる、四字一句が二五〇句ならんだ中国の四言古詩です。日本のいろは歌のようにリズミカルで読みやすいため、中国や日本で漢字の読み書きの手本として広く普及しました。本企画展では、歴代の書家たちが、さまざまな書体で書いた千字文の作例を紹介いたします。 |
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中村不折記念館
【1F 第1展示フロア-】
大型展示ケース
臨顔真卿裴将軍詩軸 中村不折(1866〜1943)筆/大正7年(1918) |
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中村不折53歳の書。唐時代の大家・顔真卿の書として伝わる「裴将軍詩」を臨書し、健筆会展に出品した超大作。 |
1:行書千字文 北島雪山(1636〜1697)筆/江戸(17世紀) |
江戸時代の儒者、書家であり、江戸中期に流行した唐様書の祖として知られる北島雪山が行書で書写した千字文。 |
【1F 第1展示フロア】
展示ケース
2:真草千字文 -関中本-(明拓) 智永(陳〜隋・6〜7世紀)筆/陳〜隋(6〜7世紀) |
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楷書(真書)と草書で書写された千字文。王羲之七世の孫である僧の智永の筆と伝えられている。「関中本」は、北宋・大観3年(1109)に真跡本をもとにして制作した法帖(書跡の写しを版に刻み、拓本をとった複製本)である。 | ||||
3:真草千字文(「戯鴻堂帖」所収) 智永 筆/陳〜隋(6〜7世紀) |
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智永の「真草千字文」。もととなった真跡本は、薛紹彭(北宋時代)の所蔵であったという。晩明の四大家の一人・董其昌が制作した集帖(複数の書跡の写しを版に刻み、拓本をとって冊子に仕立てた名品集)「戯鴻堂帖」に収録されている。 | ||||
4:草書千字文 欧陽詢(557〜641)筆/隋〜唐(6〜7世紀) |
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初唐の三大家の一人に数えられる欧陽詢が、草書で書写した千字文の法帖。 | ||||
5:楷書千字文(「戯鴻堂帖」所収) 欧陽詢 筆/唐(6〜7世紀) |
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欧陽詢が楷書で書写した千字文。「戯鴻堂帖」に収録されている。 | ||||
6:行書千字文(「渤海蔵真帖」所収) 褚遂良(596〜658)筆/唐・貞観21年(647) |
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初唐の三大家の一人・褚遂良が行書で書写した千字文。明時代に優れた法帖や集帖を手がけた陳瓛が制作した集帖「渤海蔵真帖」に収録されている。 | ||||
7:楷書千字文(「蓮池書院法帖」所収) 褚遂良 筆/唐・永徽4年(653) |
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褚遂良が楷書で書写した千字文。清時代後期の官人・那彦成が制作した集帖「蓮池書院法帖」に収録されている。 | ||||
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【2F 第2展示フロア-】
8:草書千字文(「余清斎帖」所収) 孫過庭(唐・7世紀)筆/唐・垂拱2年(686) |
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唐時代の草書を代表する作品「書譜」で知られる孫過庭が、草書で書写した千字文。明時代末の収蔵家・呉廷が制作した集帖「余清斎帖」に収録されている。 | ||||||
9:草書千字文(「筠清館帖」所収) 張旭(唐・7〜8世紀頃)筆/唐(7〜8世紀頃) |
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草書に優れた張旭が書写した千字文。清時代後期の収蔵家・呉栄光が制作した集帖「筠清館帖」に収録されている。 | ||||||
10:草書千字文 張旭 筆/唐(7〜8世紀頃) |
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張旭が草書で書写した千字文の法帖。230字ほどが残っている。原刻が西安(陝西省)に現存している。 | ||||||
11:草書千字文 -西安本- 懐素(唐・8世紀)筆/唐(8世紀) |
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草書に優れ、張旭と並び称される唐時代中期の僧・懐素が大字の草書で書写した千字文の法帖。明時代・成化6年(1470)に制作された原刻が西安(陝西省)に現存することから「西安本」と呼ばれる。 | ||||||
12:草書千字文(「停雲館帖」所収) 懐素 筆/唐・貞元15年(799) |
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懐素が小字の草書で書写した千字文。一字につき一金の価値があると称されたことにより、「千金帖」とも呼ばれる。もととなった真跡本は、明時代中期に文徴明の息子・文嘉の所蔵となり、文徴明制作の集帖「停雲館帖」に収録された。 | ||||||
13:草書千字文(「経訓堂帖」所収) 懐素 筆/唐・貞元15年(799) |
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懐素の小字草書による千字文(千金帖)。真跡本は清時代中期に畢のとなり、集帖「経訓堂帖」に収録された。 | ||||||
14:篆書千字文 夢英(北宋・10世紀頃)筆/北宋・乾徳3年(965) |
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北宋時代の高僧であり、篆書に優れた僧の夢英が篆書で書写し、建立された「篆書千字文」の石碑の拓本。 | ||||||
15:楷書千字文(「余清斎帖」所収) 米芾(1051〜1107)筆/北宋(11〜12世紀) |
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北宋の四大家の一人に数えられている米芾が楷書で書写した千字文。「余清斎帖」に収録されている。 | ||||||
16:行書千字文(「三希堂帖」所収) 南宋高宗(1107〜1187)筆/南宋・紹興23年(1153) |
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南宋王朝の初代皇帝・高宗が行書で書写した千字文。清王朝の宮廷コレクションを厳選して制作された集帖「三希堂帖」に収録されている。 | ||||||
17:楷書千字文(「停雲館帖」所収) 趙孟頫(1254〜1322)筆/元・大徳9年(1305) |
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元時代の書の大家・趙孟頫が小字の楷書で書写した千字文。「停雲館帖」に収録されている。 | ||||||
18:臨真草千字文(「渤海蔵真帖」所収) 趙孟頫筆/南宋〜元(13〜14世紀) |
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趙孟頫が智永の「真草千字文」を臨書した作品。「渤海蔵真帖」に収録されている。 | ||||||
19:隷書千字文(「暝雨山房帖」所収) 文徴明(1470〜1559)筆/明(15〜16世紀) |
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明時代中期の大家・文徴明が隷書で書写した千字文。晋〜明時代の名筆を収めた集帖「暝雨山房帖」の所収。 | ||||||
20:楷書千字文(「暝雨山房帖」所収) 王寵(1494〜1533)筆/明・嘉靖7年(1528) |
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文徴明に学び、楷書、行書、草書に優れた王寵が楷書で書写した千字文。「暝雨山房帖」に収録されている。 | ||||||
21:草書千字文(「暝雨山房帖」所収) 王寵 筆/明(16世紀) |
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王寵が草書で書写した千字文。「暝雨山房帖」に収録されている。 | ||||||
22:行書千字文 巻菱湖(1777〜1843)筆 /江戸・天保10年(1839) |
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貫名菘翁、市河米庵とともに“幕末の三筆"と称された巻菱湖が行書で書写した千字文の法帖。巻菱湖63歳の書である。 | ||||||
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【2F 特別展示室】
23:草書千字文 文徴明 筆/明・嘉靖14年(1535) |
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書画に優れ、90歳の長寿を全うし、多くの門弟を育てた文徴明が草書で書写した千字文。文徴明66歳の書である。 |
24:楷書千字文 楊賓(1650?〜1720?)筆/清・康熙57年(1718) |
小楷書や行書に優れ、親に孝養を尽くしてその行いを賞賛された楊賓が、楷書で書写した千字文。 |
25:楷書千字文 細井広沢(1658〜1735)筆/江戸(17〜18世紀) |
兵法、天文などにも優れた才能を発揮した細井広沢が楷書で書写した千字文。書は北島雪山に学んだ。 |
【2F 中村不折記念室】
≪ 中村不折 作品 ≫
【 洋画 】 | 海岸の裸婦/小瀑布/眺望 |
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【 書 】 | 楷書千字文/行書千字文/草書千字文/『楷書千字文』(六合館発行) 『草書千字文』(六合館発行)/千字文短冊/滝乃川学園追悼記念碑 草書八言二句軸/草書八言二句軸/草書七言絶句軸 |
【 絵画 】 | 夏景山水図軸/竹林七賢図軸/朝顔を持つ少女 |
ギャラリートーク(展示解説)
日時 | (1)平成23年6月26日(日)10:00〜/13:30〜(どちらかを希望のこと) |
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(2)平成23年7月24日(日)10:00〜/13:30〜(どちらかを希望のこと) | |
定員 | 事前申込制で各回20名(希望者多数の場合は抽選) |
申込方法 |
官製往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢、希望日時を、「返信用表面」に郵便番号、住所、氏名を明記して下記までお申込下さい。 はがき1通につき1名の申込みとなります。聴講無料。ただし入館料は必要です。 |
申込先 |
〒110-0003 台東区根岸2-10-4 台東区立書道博物館 「ギャラリートーク」係まで |
締切 |
(1)平成23年6月15日(水) 必着 (2)平成23年7月13日(水) 必着 |
キッズセミナー「センジモンってなんだろう?」 小・中学生対象のギャラリートークです。
日時 | 平成23年8月7日(日)11:00〜 |
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定員 | 事前申込制で20名(希望者多数の場合は抽選) |
申込方法 |
官製往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、年齢、希望日時を、「返信用表面」に郵便番号、住所、氏名を明記して下記までお申込下さい。 はがき1通につき1名の申込みとなります。聴講無料。ただし入館料は必要です。 |
申込先 |
〒110-0003 台東区根岸2-10-4 台東区立書道博物館 キッズセミナー係まで |
締切 | 平成23年7月27日(水) 必着 |