漢字かんじのなりたち ー古代文字こだいもじの世界せかいー
台東区立書道博物館企画展 |
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漢字のなりたち ー古代文字の世界ー |
令和元年6月25日(火) ~ 9月23日(月・祝) |
漢字はいつごろから作られ、使われ、そして発達してきたのでしょう。今年は、現存最古の漢字「甲骨文字」が発見されて120年目にあたります。本展では、中村不折コレクションのなかから漢字のなりたちについての資料を一挙公開いたします。 |
7月10日(日)に来館された方に
抽選でバースデープレゼント贈呈!
ギャラリートーク展示解説
(事前申込制)
日時 |
2019年 7月7日(日)
①10:00~ ②13:30~ |
定員 |
会場が手狭なため、事前申込制で各回20名程度となります。
応募人数により、開始時間を調整させて頂く場合があります。ご了承下さい。 |
申込方法 |
往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢・希望日時を、「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名を明記して下記までお申込下さい。1通のはがきで1名・1回の申込となります。聴講無料。ただし当日の観覧料が必要です。 |
申込先 |
〒110-0003 台東区根岸2-10-4
台東区立書道博物館 ギャラリートーク係 |
締切 |
①②2019年 6月28日(金) 必着
応募者多数の場合は抽選となります。 |
キッズセミナー「かんじのひみつ」
お子さまのためのガイドツアーとワークショップ
(事前申込制)
日時 |
2019年8月4日(日)
③11:00~ |
定員 |
会場が手狭なため、事前申込制で各回20名程度となります。
応募人数により、開始時間を調整させて頂く場合があります。ご了承下さい。 |
申込方法 |
往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢・希望日時を、「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名を明記して下記までお申込下さい。1通のはがきで1名・1回の申込となります。聴講無料。ただし当日の観覧料が必要です。 |
申込先 |
〒110-0003 台東区根岸2-10-4
台東区立書道博物館 キッズセミナー係 |
締切 |
2019年 7月26日(金) 必着 |
展示のご案内

【
殷時代 ―
漢字のご
先祖さま―】
- ①漢字のつくりかた その1 すがたをかたどる(象形) ―漢字のどうぶつえん―
- ②漢字のつくりかた その2 どこにある?(指事)
- ③漢字のつくりかた その3 意味をあわせる(会意)
- ④漢字のつくりかた その4 ちがう意味になっちゃった?(仮借)
- ⑤漢字のつくりかた その5 へんとつくり(形声)
- ⑥古代中国の世界
- ⑦むかしばなし漢字はつめい伝説
- ⑧いろいろな占い
- ⑨周時代―これが青銅器です―
- ⑩春秋戦国時代
- ⑪キングダム 秦時代 ―文字の統一―
- ⑫漢時代ー隷書の発達ー
- ⑬リトル三国志ー行書・草書・楷書の発達ー
- ⑭子規と不折
施設の都合上、順路が複雑になっております。どうかご了承ください。
【第1展示フロアー 1F】
【展示ケース】
●殷時代 ―漢字のご先祖さま―
①漢字のつくりかた その1 すがたをかたどる(象形) ―漢字のどうぶつえん―
1 |
牛(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
2 |
魚(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
3 |
馬(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
4 |
隹(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
5 |
鹿(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
6 |
虎(甲骨文字第一期/牛肩甲骨) |
殷時代・前13世紀 |
7 |
羊(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
②漢字のつくりかた その2 どこにある?(指事)
8 |
下・上(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
③漢字のつくりかた その3 意味をあわせる(会意)
9 |
歩(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
10 |
北(甲骨文字第一期/牛肩甲骨) |
殷時代・前13世紀 |
④漢字のつくりかた その4 ちがう意味になっちゃった?(仮借)
11 |
不・其・貞(甲骨文字第一期/牛肩甲骨) |
殷時代・前13世紀 |
番外編【大きな骨で字を見てみよう】
⑤漢字のつくりかた その5 へんとつくり(形声)
12 |
酒・漁(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
13 |
雉(甲骨文字第一期/亀腹甲) |
殷時代・前13世紀 |
【大型展示ケース】
⑥古代中国の世界
14 |
武氏祠石闕画像銘 |
後漢時代建和元年(147) |
【2F 第2展示フロアー】
⑦むかしばなし漢字はつめい伝説
15 |
岣嶁碑 |
禹王(古代) |
16 |
蒼頡書 |
蒼頡(古代) |
⑧いろいろな占い
17 |
漢字のれんしゅう |
殷時代・前13~前11世紀 |
18 |
雨がふらないでしょうか? |
殷時代・前13世紀 |
19 |
いい夢?わるい夢? |
殷時代・前13世紀 |
20 |
タタリはないでしょうか? |
殷時代・前13世紀 |
⑨周時代―これが青銅器です―
西周時代前期
21 |
婦ひん卣 |
西周時代前期・前10世紀頃 |
22 |
父己方鼎 |
西周時代前期・前10世紀頃 |
23 |
父己爵銘 |
西周時代前期・前10世紀頃 |
西周時代後期
24 |
史頌? |
西周時代後期・前9世紀 |
⑩春秋戦国時代
25 |
宋公戌之歌鐘 |
春秋時代(宋)・前8~前5世紀 |
22 |
曽子?簠 |
春秋時代(曽)・前8~前5世紀 |
23 |
「斉法貨」銭笵 |
戦国時代(斉)・前5~前3世紀 |
23 |
石鼓文 |
戦国時代(秦)前5~前4世紀頃 |
【2F 特別展示室】
⑪キングダム 秦時代 ―文字の統一―
29 |
秦権(小) |
秦時代・前221年 |
30 |
秦権(中) |
秦時代・前221年 |
31 |
秦権(特大) |
秦時代・前221年 |
32 |
秦権(大) |
秦時代・前209年 |
33 |
銅量 |
秦時代・前221年 |
34 |
陶量 |
秦時代・前221年 |
35 |
嶧山刻石 |
李斯(?~前208)筆/秦時代・前219年 |
36 |
泰山刻石ー十字本ー |
李斯(?~前208)筆/秦時代・前219年 |
【2F 中村不折記念室手前〜中村不折記念】
⑫漢時代ー隷書の発達ー
37 |
開通褒斜道刻石 |
後漢時代・永平9年(66) |
38 |
礼器碑 |
後漢時代・永寿2年(156) |
【2F 中村不折記念室】
⑬リトル三国志ー行書・草書・楷書の発達ー
2019
年7
月9日(
火)から9
月16
日(
月・
祝)まで、
東京国立博物館平成館にて、
特別展「
三国志」が
開催されます。
書道博物館では、
同時期に「リトル
三国志」のコーナーを
設け、
世界最古級の『三国志』の
写本や、
三国時代の
文字を
展示します。
39 |
上尊号碑 |
三国時代(魏)・黄初元年(220)以後 |
40 |
孔羨碑 |
三国時代(魏)・黄初2年(221) |
41 |
薦季直表 |
鍾繇(151~230)筆/三国時代(魏)・黄初2年(221) |
42 |
三体石経(第三石) |
三国時代(魏)・正始期(240~248)紀 |
43 |
張普墓塼 |
三国時代(魏)・景元元年(260) |
44 |
宝鼎三年塼 |
三国時代(呉)・宝鼎3年(268) |
45 |
谷朗碑 |
三国時代(呉)・鳳凰元年(272) |
46 |
封禅国山碑 |
蘇建(呉・3世紀頃)筆/三国時代(呉)・天璽元年(276) |
47 |
文武帖 |
皇象(呉・3世紀頃)筆/三国時代(呉)・3世紀頃 |
48 |
玄莫帖 |
諸葛亮(181~234)筆/三国時代(蜀)・3世紀 |
49 |
【重要文化財】
三国志呉志第二十残巻 |
北朝・5世紀(展示期間6月25日~8月4日) |
50 |
【重要文化財】
三国志呉志第十二残巻 |
北朝・5世紀(展示期間 8月6日~9月23日) |
⑭子規と不折
「
漢字のなりたち―
古代文字の
世界―」こども
向け
展示期間は、
中村不折と
親交のあった
正岡子規の
命日(
糸瓜忌/9
月19
日)を
含みます。
明治27
年、
子規は、
自分が
編集する
新聞に
挿絵を
描いてくれる
画家を
探していたところ、
不折と
出会いました。
二人はすぐに
仲良くなり、
明治35
年に
子規がなくなるまで
親交は
続きました。
51 |
財神廟 |
中村不折(1866~1943)筆/明治28年(1895) |
52 |
日本新聞社集合写真 |
明治29年(1896) |
53 |
子規居士尺牘上 |
正岡子規(1867~1902) 筆/明治31年(1898) |
54 |
俳句軸 |
正岡子規 筆/明治時代・19~20世紀 |
55 |
十二支帖 |
中村不折 筆/明治~大正時代・19~20世紀 |
56 |
正岡子規像 |
中村不折 筆/明治~昭和時代・20世紀 |
書道博物館本館(第1・3・4・5展示室)では、玉器・陶器・瓦当・石碑・墓誌銘・仏像・甲骨文・青銅器・璽印など、日本および中国書法史上特に重要な金石類に見られる文字資料を常設展示しています。ここでは主な展示作品をご紹介します。
【第1展示室 1F 】石碑・墓表・仏像など、大型の作品に見られる文字資料を展示しています。
石 碑 |
題額・本文・台座をそなえる石。この様式でないものを刻石あるいは碣と呼ぶ。
隆命刻石(前漢/前3~1世紀)
冢土断碑(後漢・光和年間/178~183) |
石 経 |
儒教の経典を刻んだ石。
三体石経(第三石)(三国(魏)・正始年間/240~248)
三体石経(第五石)(三国(魏)・正始年間/240~248) |
造像碑 |
仏像を彫刻した石碑。
高洛周等造像碑(北魏・正始元年/504)
功起君等造像碑(東魏・武定3年/545) |
墓 表 |
埋葬した墳墓の目印として地表に建てた石。
呂憲墓表(五胡十六国(後秦)・弘始4年/402) |
仏 像 |
故人の供養や来世の安穏などを祈願して作られた。第1展示室の仏像は大型のもの。
三尊仏石像(北魏・武泰元年/528)
阿弥陀仏坐像(唐・景雲2年/711) |
【第3展示室 1F】漢~唐時代の建築資材や、墳墓の副葬品などに見られる文字資料を展示しています。
玉 器 |
古代中国において特に尊ばれた宝石。装飾品や印などが作られ、儀式などに用いられた。
璧(殷/前16~?前11世紀)
琀(漢/前3~3世紀)
鎮圭 琬圭 玉戚 玦 玉魚(以上 周(前12(前11?)~前3世紀) |
陶 文 |
陶器の破片に見られる文字を陶文という。印が押されたものや、刻まれた文字が見られる。 |
俑 |
土製の人形や馬、牛車などの模型。死後の世界で実体化し、死者を助けると信じられた。
牛車(漢/前3~3世紀)
婦人立像(唐/7~10世紀)
馬の塑像(唐/7~10世紀) など |
仏 像 |
第3展示室の仏像は、死者と共に墳墓に埋葬されたため、小型に制作されている。
菩薩半跏像(東魏・武定2年/544)
七仏像(隋・義寧元年/617) など |
鮑綦造塔記 |
(北魏・太平真君3年/442)
北魏時代最古の石刻資料。現存するのは台座のみ。 |
牌 |
札や遊戯などに用いられた。一字ずつ文字が刻まれている。これは明時代のもの。 |
塼 |
レンガに相当する。装飾的な文字や文様、画像などを施して建造物や墳墓の壁面などを飾った。
急就章塼(後漢)子供の文字学習用に作られた文章『急就章』の冒頭が見られる貴重な資料。
永元塼(後漢・永元6年/94)
永寧塼(後漢・永寧元年/120) など |
瓦当文 |
建物の屋根の軒先にある筒瓦の先端部分。ここに縁起の良い語句や紋様が装飾的に施されている。
饕餮文瓦当(春秋戦国)
瓦当「万歳冢当」(後漢)
瓦当「長楽未央」(後漢) など |
熹平石経残石 |
(漢・熹平年間/172~178)
儒教の経典を刻んだ石碑の作例としては最古。 |
墓 誌 |
故人の役職や業績などを刻み、棺とともに墓中に埋めた石・塼。
司馬昇墓誌銘(東魏・天平2年/535)
劉浩墓誌銘(唐) など |
【第4展示室 2F】古代中国で制作された青銅器に見られる文字資料などを展示しています。
甲骨文 |
現存最古の漢字資料。殷時代後期に行われた、亀の腹甲や牛の肩胛骨を用いた占いの記録。 |
青銅器 |
青銅で作られた古代中国の祭器。形によって名称は異なる。これらに見られる文字を金文という。
鼎 |
煮炊き用の器。 |
? |
穀物を盛る器。 |
鐘 |
楽器。 |
盤 |
水を受ける器。 |
尊 |
酒を温めて注ぐ器。 |
卣 |
酒を入れる器。 |
壷 |
酒や水を入れる器。 |
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武 器 |
実戦や祭祀で使用。
【重要美術品】戈(秦/前3世紀頃) など |
【第5展示室 2F】鏡鑑、陶瓶、璽印、文房具、日本の文字資料などを展示しています。
墓 券 |
墓地を購入した権利書。細長い鉛の金属板に刻んだものや、肉筆のものがある。
延熹四年墓券(漢/前3~3世紀)
光和元年墓券(漢/前3~3世紀) など |
板 碑 |
死者の供養、追善などの目的で建てられた塔婆(石塔)の一つ。板状であることからこの名がある。 |
陶 瓶 |
土製の甕。漆による肉筆の文字が見られる。古代の日常的な文字の姿を示す重要な資料。
熹平元年十二月瓶(後漢・熹平元年/172)
【重要美術品】永寿二年三月瓶(後漢・永寿2年/1569) など |
鏡 鑑 |
鏡として、そして祭祀にも使用された。表面の装飾や文字に時代ごとの特徴がみられる。
【重要美術品】神獣鏡(三国(呉)・建興年間/252~253)
【重要美術品】獣首鏡(三国(魏)・甘露5年/260) など |
璽 印 |
官印(役所用)と、私印(個人用)の印章。明時代からは印をほる篆刻芸術が盛んになる。 |
墨 |
文房四宝の一つ。煤と膠(動物性たんぱく質)を練って型入れし、乾燥させたもの。
古墨 李文奎製(北宋・宣和年間/1119~1125)
青紫墨 程君房製(明・天啓元年/1621) など |
硯 |
文房四宝の一つで、墨をする道具。陶製のものや、石製のものがある。
陶硯(漢/前3~3世紀)
古温州石硯(唐/7~10世紀)
蘭亭硯(宋/10~13世紀) など |
経 筒 |
経巻を収納し、地中に埋めて供養するための容器。材質は銅、陶製などがある。 |
柄香爐 |
僧が手に持って献香するためのもの。 |
磬 |
上部二つの穴にひもを通して吊るし、打ち鳴らす仏具。鉄製や銅製が多い。 |
鰐 口 |
祈願のために鳴らす道具。鰐の口に似ているため、この名称がある。 |