台東区立書道博物館特別展 |
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中村不折の世界 第一部 |
※新型コロナウイルスの感染状況により、会期や展示期間、展示作品などが変更になることがあります。
あらかじめご了承ください。
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令和2年 9月22日(火・祝)まで |
会期中、一部展示替えがあります。 |
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中村不折(1866~1943)は画家であり書家でした。新聞挿絵をはじめ、明治の文豪たちが主催する雑誌のブックデザイナーとして手がけた装丁や挿絵、財界や教育界で活躍した人の記念碑、商店の看板やロゴマークなど、今でも身近なところに息づいている不折作品がたくさんあります。本展では、不折の作品を中心に、不折と交流のあった文豪や、不折が影響を受けた江戸の書画などを交えて、不折の世界を館蔵品のなかから一挙に公開いたします。 |
中村不折記念館
展示のご案内

【大型展示ケース】
①大型不折作品
1 | 憐れむべし自宅の写生 | 中村不折 筆/明治26年(1893) |
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2 | 隷書李白五言律詩「戯贈鄭溧陽」軸 | 中村不折 筆/昭和10年(1935) |
②~④若き日の不折
3 | 築地 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
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4 | ランプ写生 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
5 | 江戸名所四十八景冊(蔦吉版) | 2代・歌川広重(1826~1869) 筆/江戸(19世紀) |
⑤~⑨ フランス留学
6 | ルーブル美術館他への入館許可証 | 中村不折 筆/明治37年(1904) |
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7 | 魏碑 十四品 | 北魏・5~6世紀 |
8 | 書譜ー嘉靖本ー | 孫過庭(唐・7世紀)筆/唐・垂拱3年(687) |
9 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治34年(1901)頃 |
10 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
11 | 裸婦頭胸像 | 中村不折 筆/明治36~38年(1903~1905) |
12 | ダンテの地獄巡り | 中村不折 筆/明治37年(1904) |
13 | 欧行画報 | 中村不折 筆/明治34~38年(1901~1905) |
⑩ フランス留学
14 | 老人坐像 | 中村不折 筆/明治36~37年(1903~1904) |
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15 | 裸婦立像 | 中村不折 筆/明治36~37年(1903~1904) |
16 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治36~37年(1903~1904) |
17 | 遼左画稿乙集 | 中村不折 筆/明治28年(1895) |
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18 | 十二支帖 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
19 | 龍眠帖 | 中村不折 筆/明治41年(1908) |
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20 | 蘭亭序 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
21 | 上原先生懐徳碑 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
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中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
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中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
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中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
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中村不折 筆/昭和7年(1932) |
26 | 従軍免許之証 | 明治27年(1894) |
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27 | 子規居士尺牘 上(1通目) | 正岡子規(1867~1902)筆/明治28年(1895) |
28 | 『若菜集』表紙 | 中村不折 筆/明治30年(1897) |
29 | 『一葉舟』表紙 | 中村不折 筆/明治31年(1898) |
30 | 『落梅集』表紙 | 中村不折 筆/明治34年(1901) |
31 | 漱石居士書翰 下(3通目) | 夏目漱石(1867~1916)/明治38年(1905) |
32 | 『吾輩ハ猫デアル』挿絵 | 中村不折 筆/明治38年(1905) |
33 | 正岡子規像 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
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徳川光圀(1628~1700)筆/江戸・17世紀 |
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伊藤若冲(1716~1800)筆/江戸・17世紀 |
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伊藤若冲 筆/江戸・17世紀 |
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亀田鵬斎(1752~1826)筆/江戸・19世紀 |
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良寛(1758~1831)筆/江戸・18~19世紀 |
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小林一茶(1763~1827)筆/江戸・18~19世紀 |
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小林一茶 筆/江戸・18~19世紀 |
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菊池容斎(1788~1878)筆/江戸・19世紀 |
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渡辺崋山(1793~1841)筆/江戸・19世紀 |
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佐久間象山(1811~1864)筆/江戸・19世紀 |
44 | 懐中時計 | 1900年代 |
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45 | 「環山」朱文方印 | 銭厓(1897~1967)/昭和・20世紀 |
関連グッズのごあんない
当館受付にてお求めいただけます。通信販売でお求めの場合は当館ウェブサイトをご覧ください。
画家・書家 中村不折のすべて (3000円)
画家・書家として活躍した中村不折のすべてを網羅した一冊。作品・年表・著書目録も完備。
中村不折・龍眠帖 (3000円)書家としてのデビュー作となった記念碑的作品を復刻しました。解説・釈文・現代語訳付きの豪華版です。
中村不折 蘭亭序・楷書千字文 (1000円)中村不折の生誕150年を記念し、不折の揮毫帖「蘭亭序」と「楷書千字文」を一冊に復刻しました。
中村不折「僕の歩いた道」 (500円)中村不折の自伝に、作品・古写真等の参考資料や年譜など加えた書籍。不折の歩いた道を、ご一緒にたどることのできる一冊です。
中村不折 欧行画報マグカップ (500円)不折のフランス留学の様子を新聞挿絵にしたシリーズです。人気の高い一コマをマグカップにデザインしました。
中村不折 十二支マグカップ (500円)不折自身のゆるい自画像「海内無双美男子不折山人自惚之像」と、不折書の十二支をマグカップにデザインしました。
一筆箋『吾輩ハ猫デアル』 (300円)夏目漱石の代表作『吾輩ハ猫デアル』の挿絵を一筆箋にデザインしました。
絵葉書(猗器の誡) (100円)東洋の故事を題材とした不折の洋画の代表作「猗器の誡」の絵ハガキです。猗器とは、水が空の状態でも満杯の状態でも傾くのに対し、中ほどまで注ぐと水平となる器で、孔子はそれを指していましめよ、と説きます。
書道博物館本館(東京都指定史跡)
書道博物館本館(第1・3・4・5展示室)では、玉器・陶器・瓦当・石碑・墓誌銘・仏像・甲骨文・青銅器・璽印など、日本および中国書法史上特に重要な金石類に見られる文字資料を常設展示しています。ここでは主な展示作品をご紹介します。
【第1展示室 1F 】石碑・墓表・仏像など、大型の作品に見られる文字資料を展示しています。
石 碑 |
題額・本文・台座をそなえる石。この様式でないものを刻石あるいは碣と呼ぶ。 隆命刻石(前漢/前3~1世紀) 冢土断碑(後漢・光和年間/178~183) |
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石 経 |
儒教の経典を刻んだ石。 三体石経(第三石)(三国(魏)・正始年間/240~248) 三体石経(第五石)(三国(魏)・正始年間/240~248) |
造像碑 |
仏像を彫刻した石碑。 高洛周等造像碑(北魏・正始元年/504) 功起君等造像碑(東魏・武定3年/545) |
墓 表 |
埋葬した墳墓の目印として地表に建てた石。 呂憲墓表(五胡十六国(後秦)・弘始4年/402) |
仏 像 |
故人の供養や来世の安穏などを祈願して作られた。第1展示室の仏像は大型のもの。 三尊仏石像(北魏・武泰元年/528) 阿弥陀仏坐像(唐・景雲2年/711) |
【第3展示室 1F】漢~唐時代の建築資材や、墳墓の副葬品などに見られる文字資料を展示しています。
玉 器 |
古代中国において特に尊ばれた宝石。装飾品や印などが作られ、儀式などに用いられた。 璧(殷/前16~?前11世紀) 琀(漢/前3~3世紀) 鎮圭 琬圭 玉戚 玦 玉魚(以上 周(前12(前11?)~前3世紀) |
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陶 文 | 陶器の破片に見られる文字を陶文という。印が押されたものや、刻まれた文字が見られる。 |
俑 |
土製の人形や馬、牛車などの模型。死後の世界で実体化し、死者を助けると信じられた。 牛車(漢/前3~3世紀) 婦人立像(唐/7~10世紀) 馬の塑像(唐/7~10世紀) など |
仏 像 |
第3展示室の仏像は、死者と共に墳墓に埋葬されたため、小型に制作されている。 菩薩半跏像(東魏・武定2年/544) 七仏像(隋・義寧元年/617) など |
鮑綦造塔記 |
(北魏・太平真君3年/442) 北魏時代最古の石刻資料。現存するのは台座のみ。 |
牌 | 札や遊戯などに用いられた。一字ずつ文字が刻まれている。これは明時代のもの。 |
塼 |
レンガに相当する。装飾的な文字や文様、画像などを施して建造物や墳墓の壁面などを飾った。 急就章塼(後漢)子供の文字学習用に作られた文章『急就章』の冒頭が見られる貴重な資料。 永元塼(後漢・永元6年/94) 永寧塼(後漢・永寧元年/120) など |
瓦当文 |
建物の屋根の軒先にある筒瓦の先端部分。ここに縁起の良い語句や紋様が装飾的に施されている。 饕餮文瓦当(春秋戦国) 瓦当「万歳冢当」(後漢) 瓦当「長楽未央」(後漢) など |
熹平石経残石 |
(漢・熹平年間/172~178) 儒教の経典を刻んだ石碑の作例としては最古。 |
墓 誌 |
故人の役職や業績などを刻み、棺とともに墓中に埋めた石・塼。 司馬昇墓誌銘(東魏・天平2年/535) 劉浩墓誌銘(唐) など |
【第4展示室 2F】古代中国で制作された青銅器に見られる文字資料などを展示しています。
甲骨文 | 現存最古の漢字資料。殷時代後期に行われた、亀の腹甲や牛の肩胛骨を用いた占いの記録。 | |||||||||||||||
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青銅器 |
青銅で作られた古代中国の祭器。形によって名称は異なる。これらに見られる文字を金文という。
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武 器 |
実戦や祭祀で使用。 【重要美術品】戈(秦/前3世紀頃) など |
【第5展示室 2F】鏡鑑、陶瓶、璽印、文房具、日本の文字資料などを展示しています。
墓 券 |
墓地を購入した権利書。細長い鉛の金属板に刻んだものや、肉筆のものがある。 延熹四年墓券(漢/前3~3世紀) 光和元年墓券(漢/前3~3世紀) など |
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板 碑 | 死者の供養、追善などの目的で建てられた塔婆(石塔)の一つ。板状であることからこの名がある。 |
陶 瓶 |
土製の甕。漆による肉筆の文字が見られる。古代の日常的な文字の姿を示す重要な資料。 熹平元年十二月瓶(後漢・熹平元年/172) 【重要美術品】永寿二年三月瓶(後漢・永寿2年/1569) など |
鏡 鑑 |
鏡として、そして祭祀にも使用された。表面の装飾や文字に時代ごとの特徴がみられる。 【重要美術品】神獣鏡(三国(呉)・建興年間/252~253) 【重要美術品】獣首鏡(三国(魏)・甘露5年/260) など |
璽 印 | 官印(役所用)と、私印(個人用)の印章。明時代からは印をほる篆刻芸術が盛んになる。 |
墨 |
文房四宝の一つ。煤と膠(動物性たんぱく質)を練って型入れし、乾燥させたもの。 古墨 李文奎製(北宋・宣和年間/1119~1125) 青紫墨 程君房製(明・天啓元年/1621) など |
硯 |
文房四宝の一つで、墨をする道具。陶製のものや、石製のものがある。 陶硯(漢/前3~3世紀) 古温州石硯(唐/7~10世紀) 蘭亭硯(宋/10~13世紀) など |
経 筒 | 経巻を収納し、地中に埋めて供養するための容器。材質は銅、陶製などがある。 |
柄香爐 | 僧が手に持って献香するためのもの。 |
磬 | 上部二つの穴にひもを通して吊るし、打ち鳴らす仏具。鉄製や銅製が多い。 |
鰐 口 | 祈願のために鳴らす道具。鰐の口に似ているため、この名称がある。 |