美しい楷書 ―中国と日本―

台東区立書道博物館企画展
中村不折コレクション
美しい楷書 ―中国と日本― 展示一覧
※今後の諸事情により、会期や展示期間、展示作品などが変更になることがあります。
あらかじめご了承ください。
令和4年6月28日(火)~10月23日(日)
会期中、一部展示替えがあります。
ふせつくん
前期
:6月28日(火)~8月14日(日)
後期
:8月16日(火)~10月23日(日)

ふせつくん
 今回の展示では、中村なかむら不折ふせつコレクションのなかから楷書に焦点をあて、楷書が完成するまでの過程を時代ごとに紹介いたします。また、日本の書における楷書作品もあわせて展示いたします。
 美しさの頂点を極める唐時代の楷書、敦煌やトルファンなどから出土した貴重な肉筆の楷書など、惚れ惚れするような美しい楷書の数々を、たっぷりとご堪能ください。


展示のごあんない
展示のご案内


【1F 大型展示ケース】
後期
こうびょうどう ―じょうぼん
せいなん(558~638)筆
原碑:唐時代・貞観2~4年(628~630)
城武本:北宋時代・10~12世紀
後期
せんぷくほうとう
がんしんけい(709~785)筆/唐時代・天宝11年(752)
前期
げんとう
りゅうこうけん(778~865)筆・唐時代・会昌元年(841)
【1F 第1展示フロアー】
楷書のなりたち
へいせきけい 後漢時代・熹平4年~光和6年(175~183)
後期
せんちょくひょう(さんどうじょう所収)
しょうよう(151~230)筆/三国・魏時代・3世紀
前期
せんひょう(じゅんかくじょう所収)
しょうよう筆/三国・魏時代・3世紀
前期
がっろん(ていうんかんじょう所収)
おう(303~361)筆/東晋時代・永和4年(348)
後期
しょけつひょう
おうけん(344~388)筆/東晋時代・4世紀
北朝の楷書
後期
ぎゅうけつぞうぞう
北魏時代・太和19年(495)
前期
けん姿めい
北魏時代・正光2年(521)
前期
ろくしょうぞうせきめい
北魏時代・正光6年(525)
南朝の楷書
しょうたん ばいえん(梁・6世紀頃)筆/梁時代・普通3年(522)
隋時代の楷書
こうえいしゅうじょうこくけんとう 北斉時代・天保8年(557)
後期
じんとうめい
隋時代・開皇17年(597)
前期
めい
隋時代・仁寿3年(603)
【2F 第2展示フロアー】
唐時代の楷書 ―美の頂点―
りゅうぞう 隋時代・開皇6年(586)
きゅうせいきゅうれいせんめい おうようじゅん(557~641)筆/唐時代・貞観6年(632)
こうびょうどうせん西せいぼん 虞世南 筆/原碑:唐時代・貞観2~4年(628〜630)
陝西本:北宋時代(10世紀頃)
しょうじん 唐時代・貞観4年(630)
とう 唐時代・貞観4~19年(630~645)頃
がんとうしょうぎょうじょ ちょすいりょう(596~658)筆/唐時代・永徽4年(653)
前期
おうせんとうめい
けいかく(7世紀頃)筆/唐時代・顕慶3年(658)
後期
せい
おうけい(唐・7~8世紀)筆/唐時代・顕慶3年(658)
こうどう しょかつてい(7世紀頃)筆/唐時代・咸亨元年(670)
けいひつめい いんげん(7~8世紀)筆/唐・先天元年(712)
前期
せんふくほうとう
顔真卿 筆/唐時代・天宝11年(752)
せきだいこうきょう後記こうき 唐時代・天宝4年(745)
後期
玄秘塔碑
柳公権 筆・唐時代・会昌元年(841)
けいほうぜん はいきゅう(797~870)筆/唐時代・大中9年(855)
唐時代以後の楷書
ちょうかんじょうばつ(三希堂帖所収) そう(1082~1135)筆/北宋時代・12世紀
前期
せきとく
ぶんちょうめい(1470~1559)筆/明時代・16世紀
前期
りんせんだん
おうちょう(1494~1533)筆/明時代・16世紀
後期
すいひょう(なんせつさいぞうしんじょう所収)
しゅくいんめい(1460~1526)筆/明時代・正徳9年(1514)
後期
尺牘
とうしょう(1555~1636)筆/明時代・17世紀
後期
こうぶん 
清時代・18世紀
前期
どういんほうばつ
しょう(1799~1873)筆/清時代・道光17年(1837)
はんぎょうばつ りんそくじょ(1785~1850)筆/清時代・19世紀
たんぽうきゅうぞうせいほんだいせん ちょうよく(1849~1917)筆/清時代・19~20世紀
【2F 特別展示室】
肉筆の楷書 ―敦煌・トルファン出土の文書―
前期
せいだいいち
劉宋時代・元嘉26年/北涼時代・承平7年(449)
後期
こんごうはんにゃみつきょう
唐時代・上元2年(675)
そくてんこうしゃきょうざんかん 唐時代・7~8世紀 ※巻替えあり
前期
重要文化財 そうてんうんへんだいじゅう
唐時代・8世紀頃
後期
重要文化財 荘子ほくゆうへんだいじゅう
唐時代・8世紀頃
【2F 中村不折記念室】
日本の楷書
がっろん(りんえんじょう所収) こうみょうこうごう(701~760)筆/奈良時代・天平16年(744)
こうふくなんえんどうどうとうだいめい(じょう所収) 伝 たちばなのはやなり(?~842)筆/平安時代・弘仁7年(816)
前期
だいはんにゃみつきょうかんだいひゃくななじゅう(べのみず麿まろがんきょう)
平安時代・貞観13年(871)
後期
大般若波羅蜜多経かんだいはちじゅういち(ぎょようきょう)
伝 あさののかい(8世紀頃)筆/奈良時代・8世紀頃
かいしょせんもんさつ ほそこうたく(1658〜1735)筆/江戸時代・18世紀
後期
かいしょらくそくじく
まつだいらさだのぶ(1758〜1829)筆/江戸時代・寛政13年(1801)
前期
かいしょどうちゃじく
まきりょう(1777~1843)筆/江戸時代・19世紀
ぞうかいかくはこがき なかばやしちく(1827~1913)筆
明治~大正時代・19~20世紀
くさめいかくじゅうしょいん(印影) かわせん(1871~1945)作/明治32年(1899)
前期
じゅつ
もりおうがい(1862~1922)筆/大正4年(1915)
後期
せつさんじんへいしんはつぼくだいしゅうだい
森鷗外 筆/大正5年(1916)
せつさんじんへいしんはつぼく 大正5年(1916)
楷書千字文稿こうほん なかむらせつ(1866〜1943)筆/大正7年(1918)
『楷書千字文』 中村不折 筆/大正8年(1919)
ちょうこくしんずい』題字 中村不折 筆/明治44年(1911)
かんこうでん』題字 中村不折 筆/昭和4年(1929)
とうせんせい稿こうじく 中村不折 筆/昭和7年(1932)
はらやまぞうそんひょうちゅう 中村不折 筆/昭和10年(1935)

中村不折バースデー7.10

2022年7月10日(日)にご来館された方に
バースデープレゼント進呈!


バースデーギャラリートーク

2022年 7月10日(日)
①  11:00~   ② 14:00~


キッズセミナー 子供のためのガイドツアーとワークショップ
「かいしょのヒミツ」

2022年 8月7日(日)
③  11:00~   ④ 14:00~


上野の山文化ゾーンフェスティバル 30周年記念ギャラリートーク
「美しい楷書 ―中国と日本―」

2022年 9月4日(日)
⑤  11:00~   ⑥ 14:00~
2022年 10月6日(木)
⑦  11:00~   ⑧ 14:00~


【イベント参加のお申し込み方法】

定員 会場が手狭なため、事前申込制で各回10名です。
申込方法 往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢・希望日時(①~⑧のいずれか)を、「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名を明記して下記までお申込下さい。1通のはがきで1名・1回の申込となります。聴講無料。ただし当日の観覧料が必要です。
申込先 〒110-0003 台東区根岸2-10-4
台東区立書道博物館 ギャラリートーク係、キッズセミナー係
締切 ① ② 2022年7月01日(金) 必着
③ ④ 2022年7月22日(金) 必着
⑤ ⑥ 2022年8月26日(金) 必着
⑦ ⑧ 2022年9月26日(月) 必着
応募多数の場合抽選を行います。

ワークショップ「美しい楷書を書いてみよう!」

事前申込不要

場所 台東区立書道博物館 新館(中村不折記念館)2階 会議室
日時 2022年 7月10日(日)、9月4日(日)、10月6日(木)
上記の開館時間中随時行っていますが、16:15までに会議室にお入りください。
注意 事前申込は不要ですが、当日の観覧料のほかに参加費100円(材料費)が必要です。

【第1展示室 1F 】石碑・墓表・仏像など、大型の作品に見られる文字資料を展示しています。
石 碑 題額・本文・台座をそなえる石。この様式でないものを刻石あるいは碣と呼ぶ。
隆命刻石(前漢/前3~1世紀)
冢土断碑(後漢・光和年間/178~183)
石 経 儒教の経典を刻んだ石。
三体石経(第三石)(三国(魏)・正始年間/240~248)
三体石経(第五石)(三国(魏)・正始年間/240~248)
造像碑 仏像を彫刻した石碑。
高洛周等造像碑(北魏・正始元年/504)
功起君等造像碑(東魏・武定3年/545)
墓 表 埋葬した墳墓の目印として地表に建てた石。
呂憲墓表(五胡十六国(後秦)・弘始4年/402)
仏 像 故人の供養や来世の安穏などを祈願して作られた。第1展示室の仏像は大型のもの。
三尊仏石像(北魏・武泰元年/528)
阿弥陀仏坐像(唐・景雲2年/711)

【第3展示室 1F】漢~唐時代の建築資材や、墳墓の副葬品などに見られる文字資料を展示しています。
玉 器 古代中国において特に尊ばれた宝石。装飾品や印などが作られ、儀式などに用いられた。
(殷/前16~?前11世紀)
(漢/前3~3世紀)
鎮圭 琬圭 玉戚 玦 玉魚(以上 周(前12(前11?)~前3世紀)
陶 文 陶器の破片に見られる文字を陶文という。印が押されたものや、刻まれた文字が見られる。
土製の人形や馬、牛車などの模型。死後の世界で実体化し、死者を助けると信じられた。
牛車(漢/前3~3世紀)
婦人立像(唐/7~10世紀)
馬の塑像(唐/7~10世紀) など
仏 像 第3展示室の仏像は、死者と共に墳墓に埋葬されたため、小型に制作されている。
菩薩半跏像(東魏・武定2年/544)
七仏像(隋・義寧元年/617) など
鮑綦造塔記 (北魏・太平真君3年/442)
北魏時代最古の石刻資料。現存するのは台座のみ。
札や遊戯などに用いられた。一字ずつ文字が刻まれている。これは明時代のもの。
レンガに相当する。装飾的な文字や文様、画像などを施して建造物や墳墓の壁面などを飾った。
急就章塼(後漢)子供の文字学習用に作られた文章『急就章』の冒頭が見られる貴重な資料。
永元塼(後漢・永元6年/94)
永寧塼(後漢・永寧元年/120) など
瓦当文 建物の屋根の軒先にある筒瓦の先端部分。ここに縁起の良い語句や紋様が装飾的に施されている。
饕餮文瓦当(春秋戦国)
瓦当「万歳冢当」(後漢)
瓦当「長楽未央」(後漢) など
熹平石経残石 (漢・熹平年間/172~178)
儒教の経典を刻んだ石碑の作例としては最古。
墓 誌 故人の役職や業績などを刻み、棺とともに墓中に埋めた石・塼。
司馬昇墓誌銘(東魏・天平2年/535)
劉浩墓誌銘(唐) など

【第4展示室 2F】古代中国で制作された青銅器に見られる文字資料などを展示しています。
甲骨文 現存最古の漢字資料。殷時代後期に行われた、亀の腹甲や牛の肩胛骨を用いた占いの記録。
青銅器 青銅で作られた古代中国の祭器。形によって名称は異なる。これらに見られる文字を金文という。
煮炊き用の器。 ?穀物を盛る器。
楽器。 水を受ける器。
酒を温めて注ぐ器。 酒を入れる器。
酒や水を入れる器。
武 器 実戦や祭祀で使用。
【重要美術品】(秦/前3世紀頃) など

【第5展示室 2F】鏡鑑、陶瓶、璽印、文房具、日本の文字資料などを展示しています。
墓 券 墓地を購入した権利書。細長い鉛の金属板に刻んだものや、肉筆のものがある。
延熹四年墓券(漢/前3~3世紀)
光和元年墓券(漢/前3~3世紀) など
板 碑 死者の供養、追善などの目的で建てられた塔婆(石塔)の一つ。板状であることからこの名がある。
陶 瓶 土製の甕。漆による肉筆の文字が見られる。古代の日常的な文字の姿を示す重要な資料。
熹平元年十二月瓶(後漢・熹平元年/172)
【重要美術品】永寿二年三月瓶(後漢・永寿2年/1569) など
鏡 鑑 鏡として、そして祭祀にも使用された。表面の装飾や文字に時代ごとの特徴がみられる。
【重要美術品】神獣鏡(三国(呉)・建興年間/252~253)
【重要美術品】獣首鏡(三国(魏)・甘露5年/260) など
璽 印 官印(役所用)と、私印(個人用)の印章。明時代からは印をほる篆刻芸術が盛んになる。
文房四宝の一つ。煤と膠(動物性たんぱく質)を練って型入れし、乾燥させたもの。
古墨 李文奎製(北宋・宣和年間/1119~1125)
青紫墨 程君房製(明・天啓元年/1621) など
文房四宝の一つで、墨をする道具。陶製のものや、石製のものがある。
陶硯(漢/前3~3世紀)
古温州石硯(唐/7~10世紀)
蘭亭硯(宋/10~13世紀) など

日本の金石文
経 筒 経巻を収納し、地中に埋めて供養するための容器。材質は銅、陶製などがある。
柄香爐 僧が手に持って献香するための道具。
上部二つの穴にひもを通して吊るし、打ち鳴らす仏具。鉄や銅で作られる。
鰐 口 祈願のために鳴らす道具。鰐の口に似ているため、この名称がある。
板 碑 死者の供養、追善などの目的で建てられた塔婆(石塔)の一つ。板状であることからこの名がある。

※本表の複写は固く禁じます。  台東区立書道博物館



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