館の中央に位置する庭は、五典の池と呼ばれています。
アトリエと住居に四方を囲まれ、南北約10メートル、東西約14メートルの敷地のほとんどが豊かな水で満たされています。
朝倉の考案をもとに造園家 西川佐太郎が完成させました。
アトリエと住居に四方を囲まれ、南北約10メートル、東西約14メートルの敷地のほとんどが豊かな水で満たされています。
朝倉の考案をもとに造園家 西川佐太郎が完成させました。
朝倉が熟慮を重ねて配した巨石と樹木が濃密な空間を作り出しています。
朝倉の弟子で、かつて財団法人 朝倉彫塑館の事務局長をつとめた山田政義氏によると、
朝倉の弟子で、かつて財団法人 朝倉彫塑館の事務局長をつとめた山田政義氏によると、
朝倉はこの庭を自己反省の場として設計し、五つの巨石は五常を造形化したといいます。
仁も過ぎれば弱じゃくとなる
義も過ぎれば頑かたくなとなる
礼も過ぎれば諂へつらいとなる
智も過ぎれば詐いつわりとなる
信も過ぎれば損そんとなる
義も過ぎれば頑かたくなとなる
礼も過ぎれば諂へつらいとなる
智も過ぎれば詐いつわりとなる
信も過ぎれば損そんとなる
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庭にはウメやシャリンバイ、ムクゲなど白い花を咲かせる木が植えられています。 それについて山田氏は朝倉の美学として次のように伝えています。
生涯純粋さを持ち続けたいとねがった朝倉が、白い花を純粋の花と捉えたためです。 その中に一本だけ赤い花を咲かせるサルスベリが植えられているのは、 完璧を避けたからなのです。
朝倉はこの池の清らかな水を眺めて精神を浄化し、さらなる創作活動に励みました。 五典の池は、朝倉哲学を最も顕著に表現している場所なのです。